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月刊事業承継M&Aレポート
2018年2月公表のM&A件数は294件であり、前年同月比33%増であった。マーケット別ではIN-INが219件、前年同月比36.9%増、IN-OUTは55件、前年同月比19.6%、また、OUT-INは20件、前年同月比33.3%増となった。このうち公表ベースの事業承継M&Aは44件(注参照)あり、3件が投資会社によるM&Aだった。
丸紅の子会社のアイ・シグマ・パートナーズ(東京都)が管理・運営するアイ・シグマ事業支援ファンド2号投資事業有限責任組合(同)は、特別目的会社を通じて、ぶなしめじ生産のミスズライフ(長野県飯綱町)を買収する。創業者等から全株式を取得する。これに先立ちミスズライフは、ぶなしめじ生産以外の事業を会社分割して「ミスズアグリ」を設立する。ミスズライフはカットぶなしめじ市場で高いシェアを誇る。同製品に特化した工場を全国に持つ。アイ・シグマ・パートナーズは経営改善ノウハウや丸紅グループのネットワークを活用した販路拡大などを提供する。
ニューホライズンキャピタル(NHC、東京都)が管理運営するニューホライズン3号投資事業有限責任組合(NH-3、同)は、熱絶縁工事設計・施工・管理、熱絶縁配管支持金具など製造販売の昭和コーポレーション(同)を買収する。社長等から全株式を取得する。NHCは社長、社外取締役2人、社外監査役1人を選任する予定。昭和コーポレーションは化学、石油、電力などの基幹産業のプラント関連や商業施設、病院、学校などの設備を手掛ける。NHCは成長支援の実績や多面的なネットワークを活かし、昭和コーポレーションの企業価値の向上と成長支援を行う。
なお、2018年1~2月の事業承継M&A件数は78件、前年同期比で約2.5倍となった。78件の内訳をみていくと投資会社による買収が6件、資本参加が1件含まれている。同様に2017年についても個別に調べたが投資会社による買収は年間で18件にとどまっていた。投資会社も買い手として事業承継M&Aに関心を強めている様子が窺える。
(注)M&A件数は、株式会社レコフデータがニュース・リリース等公表資料などから集計しているデータによる IN-IN : 日本企業同士のM&A IN-OUT: 日本企業が当事者1(買い手)、外国企業が当事者2(売り手)となるM&A OUT-IN: 外国企業が当事者1(買い手)、日本企業が当事者2(売り手)となるM&A ここでは公開情報から収集した「売り手の経営者や個人株主が株式の大半あるいは一定規模を売却した案件(オーナー系企業売却案件)」を事業承継M&Aと定義。 ただ、事業承継M&Aは捕捉不可能な未上場企業同士の非公開案件が多く、実際の件数はこの数倍と言われている。 公表ベースでデータを収集しており、未完了案件を含む
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