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2024年5月の事業承継M&Aマーケット概況 ~調剤薬局業界における再編の進展〜

月刊事業承継M&Aレポート

2024.06.10

 5月の件数は400件で、前年同月比16.0%の増加となった。マーケット別ではIN-INが316件で前年同月比31.1%増、IN-OUTは54件、同16.9%減、OUT-IN は30件で同25.0%増だった(注1参照)。同月の事業承継M&A(注1参照)は68件であり、前年同月(60件)に比べて13.3%増加した。

 調剤薬局大手のクオールホールディングスが3件の事業承継M&Aを公表した。

 5月16日付で調剤薬局運営のダイナ(山梨県)を買収した。個人2人から全株式を取得した。同社は1994年設立。山梨県で18店舗を運営している。ドライブスルー対応、健康チェックコーナーを完備した店舗などを整備している。クオールHDは山梨県へ初展開する。

 また、7月2日付で調剤薬局運営の行徳ファーマシー(埼玉県)を買収する。個人2人から全株式を取得する。同社は2019年設立。東京都、埼玉県、千葉県で6店舗を運営している。365日開局や土日開局などの店舗も展開する。住宅医療にも取り組んでいる。

 さらに、同日付で調剤薬局運営のボトムハート(東京都)を買収する。個人1人から全株式を取得する。同社は2014年設立。東京に2店舗を運営している。365日開局や土日開局などの店舗も展開する。住宅医療にも取り組んでいる。

 クオールHDは優秀な人財の相互交流、ICTなどグループのリソースを最大限に活用する。地域医療、在宅医療に貢献する。


 本稿では「2024年1月の事業承継M&Aマーケット概況」で、ドラッグストア・調剤薬局関連のM&Aについて触れた。その後、スギホールディングスによる有力調剤薬局運営のI&H(兵庫県)の買収、また、ドラッグストア業界1位のウエルシアホールディングスと2位のツルハホールディングスの経営統合が公表された。これが実現すれば、ウエルシアHDとツルハHDは調剤薬局としても業界のリーディング・カンパニーとなり、また、スギHDとI&Hは業界大手になる。

 人手不足が深刻になる中、数%の賃上げを実施する大手調剤薬局が相次いでいる。一方で中堅・中小の調剤薬局における賃上げは容易ではないとの見方も多く、人手不足が経営基盤の強化に向けたM&Aを促す一因になりそうだ。

 

(注1)M&A件数は、株式会社レコフデータがニュース・リリース等公表資料などから集計しているデータによる
       IN-IN:日本企業同士のM&A
       IN-OUT:日本企業が当事者1(買い手)、外国企業が当事者2(売り手)となるM&A
       OUT-IN:外国企業が当事者1(買い手)、日本企業が当事者2(売り手)となるM&A

ここでは公開情報から収集した「売り手の経営者や個人株主が株式の大半あるいは一定規模を売却した案件(オーナー系企業売却案件)」を事業承継M&Aと定義。
ただ、事業承継M&Aは捕捉不可能な未上場企業同士の非公開案件が多く、実際の件数はこの数倍と言われている。
公表ベースでデータを収集しており、未完了案件を含む。

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