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月刊事業承継M&Aレポート
2月のM&A件数は396件で、前年同月比25件、6.7%の増加となった。マーケット別ではIN-INが315件で前年同月比7.9%増、IN-OUTは47件、同6.0%減、OUT-INは34件、同17.2%増だった。同月の事業承継M&A(注1参照)は60件、前年同月(70件)比14.3%の減少となった。
力の源ホールディングスは、傘下でラーメン店を運営する力の源カンパニー(福岡市)を通じて、飲食店運営のライズ(東京都)を買収する。代表取締役から全株式を取得する。同社は2002年設立。味噌ラーメンを主力商品に、「楓」「奏」の二つのブランドを東京都と神奈川県で合計8店舗展開している。力の源HDはグループが保有する経営資源やネットワークなどを活用することで成長を加速させる。
2024年以降、外食業界のM&Aが活発に行われている。外食業界にとって、2023年の新型コロナ5類移行やインバウンド(訪日外国人観光客)の増加といった好材料はあるものの、その一方で人件費、また、原材料費などの高騰に伴う負担が重たくなりつつあり、他社との連携によってこれを乗り越えようとするケースが増えたためと思われる。
昨年も、サンマルクホールディングスが牛カツ定食業態の「京都勝牛」やカフェ業態の「NICK STOCK」などの飲食ブランドを擁するジーホールディングス(東京都)の全株式を、社長等4人から取得。また、今年は吉野家ホールディングスがラーメン店を運営するキラメキノ未来(京都府)の全株式を社長から取得。買い手側にとっては、建築費の上昇などにより新規出店が容易ではい中、店舗や人材を獲得できることになり、同様のM&Aは今後も活発に行われると考えられる。
(注1)M&A件数は、株式会社レコフデータがニュース・リリース等公表資料などから集計しているデータによる
IN-IN:日本企業同士のM&A
IN-OUT:日本企業が当事者1(買い手)、外国企業が当事者2(売り手)となるM&A
OUT-IN:外国企業が当事者1(買い手)、日本企業が当事者2(売り手)となるM&A
ここでは公開情報から収集した「売り手の経営者や個人株主が株式の大半あるいは一定規模を売却した案件(オーナー系企業売却案件)」を事業承継M&Aと定義。
ただ、事業承継M&Aは捕捉不可能な未上場企業同士の非公開案件が多く、実際の件数はこの数倍と言われている。
公表ベースでデータを収集しており、未完了案件を含む。
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