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月刊事業承継M&Aレポート
8月の件数は405件で、前年同月比17.4%の増加となった。マーケット別ではIN-INが313件で前年同月比10.6%増、IN-OUTは51件、同50%増、OUT-INは41件、同46.4%増と、すべてのマーケットでプラスとなった。このうち、事業承継M&Aは86件であり前年同月(83件)比、3.6%増であった。
米国投資ファンドによる国内未上場企業を対象とした事業承継M&Aが1件公表された。
米国大手投資ファンドのコールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)は、運営するファンドを通じて、ビューティ・ライフスタイルブランド製品展開のCi FLAVORS(東京都)を買収する。会長、仏LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループでシンガポールのLキャタルトン・アジア、また、ヤナギキャピタルパートナーズなどから全株式を取得する。一部報道では金額は1,000億円弱。会長、社長CEOは再出資し、引き続き事業運営を担う。Ci FLAVORSは2011年創業。「&honey」などヘアケア、スキンケア、ボディケア、ライフスタイルの各カテゴリーで製品を展開している。アジア、北米を含む海外市場でも売上を拡大している。KKRは国内の既存事業の持続的成長、海外での事業拡大を図る。新規ブランドの開発、新規カテゴリーへの参入に取り組む。
筆者が調べた限りにおいては、同案件が後継者難によるものであることを示すものは見当たらず、むしろ、Ci FLAVORSの経営者は事業成長を目的にKKRの傘下に入ったものと思われる。
2022年には米国大手投資ファンドのベインキャピタルが、ファッション、ビューティーなどの事業を展開するマッシュホールディングス(未上場、東京都)の全株式を、社長から2,000億円規模で取得する一方で、同社長が再出資して経営を継続している例もある。
こうした事業成長を目的に他社や投資ファンドの子会社になる形の「事業承継M&A」が、徐々に拡大しているとの見方も出ている。
(注1)M&A件数は、株式会社レコフデータがニュース・リリース等公表資料などから集計しているデータによる
IN-IN:日本企業同士のM&A
IN-OUT:日本企業が当事者1(買い手)、外国企業が当事者2(売り手)となるM&A
OUT-IN:外国企業が当事者1(買い手)、日本企業が当事者2(売り手)となるM&A
ここでは公開情報から収集した「売り手の経営者や個人株主が株式の大半あるいは一定規模を売却した案件(オーナー系企業売却案件)」を事業承継M&Aと定義。
ただ、事業承継M&Aは捕捉不可能な未上場企業同士の非公開案件が多く、実際の件数はこの数倍と言われている。
公表ベースでデータを収集しており、未完了案件を含む。
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