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買い手・売り手から見た
M&Aのメリット・デメリットを解説

M&A初級編

2024.03.26更新日:2024.03.26

売上、資金、人材、後継者、事業の将来性など、経営者というのは、常にたくさんの悩みを抱えています。現在の事業業績が振るわなくても、経営者の仕事に終わりはありません。あるとすれば、後継者に事業承継するか、あるいは会社をたたむという選択肢になりますが、どんな経営者であっても、自分が元気なうちは会社を牽引していきたいと願うことでしょう。

しかし、現実は厳しく自主廃業する件数も年々増えており、その背景にあるのが後継者の問題となっています。そのような中、第三者への事業承継が注目を集めており、その方法として需要が高まっているのがM&Aです。

しかし、「会社を身売りすること」「大企業がやることで中小には関係ない」と思う経営者も少なくありません。M&Aには「会社や従業員を守る」「会社を大きく成長させる」メリットがあります。今回は、企業を買う側、売る側の視点で、M&Aがもたらす恩恵について詳しく紹介し、合わせてM&Aを実行するにあたっての注意点についても解説します。

目次

買い手から見たM&Aのメリット

事業の成長戦略の一環になる

M&Aは、新規あるいは既存事業を成長させる一環として活用されます。コンビニ業界のM&A事例に例えると、ファミリーマートの事例があります。 全国店舗数トップを誇るセブンイレブンに対抗すべく、ファミリーマートはサークルケイサンクスを傘下に置くユニーと合併を果たしています。その結果、ファミリーマートの店舗数は約5,000店も増え、16,658店舗にまでに増加しました。これはM&Aを実施したことで、店舗数の拡大にかける時間短縮に成功したケースです。コンビニ業界は、店舗数や立地条件に売上が大きく左右されがちですが、M&Aを実施することで時間を短縮しつつ、効果的に事業を拡大させた好事例といえるでしょう。

リスクを抑えて新規事業へ参入できる

ゼロから新規事業へ参入する際は、大きなリスクがつきまとうものです。そこで、一定の基盤ができている企業をM&Aで買い取ることで、ゼロから事業を立ち上げるリスクを抑えて、新規事業への参入が実現できます。これによって事業が多角化し、さらなる成長や収益の安定化につながります。分かりやすい例としては、楽天株式会社の例があげられます。楽天は銀行をはじめ、クレジットカードや旅行業などさまざまな異業種とM&Aを実施し、新規事業への参入に成功しています。

自社の事業の弱点が強化できる

M&Aによって、自社の弱点を強化できるのも大きなメリットです。例としてあげられるのがパナソニックの事例です。パナソニックでは、同業他社である三洋電機株式会社を買収し、パナソニックのウィークポイントであったリチウムイオン電池や太陽電池の事業分野の強化に成功しています。同業他社の技術やノウハウを新しく取り入れ、既存事業の弱点を上手くカバーした事例だといえるでしょう。

技術力の向上を目指せる

M&Aでは、売り手のノウハウをはじめ、特許や人材などさまざまな財産を引き継ぎます。企業を買う側にとっては、商品の開発技術力などが向上し、よりスピーディーに新商品の研究・開発が実現できます。新商品の研究・開発には、長い年月を必要とします。また、長い時間をかけたからといって、必ずしも成功するとは限らず、リスキーな面もあります。M&Aによって技術と人材を上手く導入すれば、技術力の向上が図れるのはもちろん、確実な新商品の開発も可能になります。

競合を取り込める

競合他社をM&Aによって取り込むことは、事業の持続性にもつながります。くわえて、「成熟期」における消耗戦から脱却できるのも大きなメリットです。成熟期とは、市場の成長が頭打ちで需要がピークに達している市場のことを指しますが、この段階では競合同士による顧客の奪い合いが激化する状況に陥りがちです。その結果、自社や競合他社ともに消耗し、健全な経営が難しくなります。M&Aによって競合を取り込むことで、こうした消耗戦から脱却でき、健全な経営を保つ一手にもなります。

買い手から見たM&Aのデメリット

M&Aをスムーズに成功させるためには、取引で発生するデメリットもしっかり把握しておくことが大切です。以下では、買い手から見たM&Aのデメリットをご紹介します。

売り手側の従業員が不満を抱く可能性がある

M&Aにおける売り手企業の従業員は、買い手企業の従業員となることが多いです。この時、売り手企業の従業員たちは、勤め先や働き方が変わったことで多かれ少なかれストレスを抱えているものです。その点についてはよく意識し、対話を進めていく必要があります。

売り手から見たM&Aのメリット

事業や従業員の雇用を守る

経営者や従業員にとって、廃業は心苦しいものです。M&Aによって会社を託すことで、これまで築いてきたノウハウや実績を存続でき、事業承継しながら再スタートを切ることができます。また、事業だけでなく従業員も売却先へ譲渡できるため、従業員の雇用も守れます。買い手企業が人材獲得を目的としてM&Aを行なうケースも多くみられるため、売り手と買い手の目的も一致しやすいでしょう。ただし、買い手の目的が必ずしも人材獲得だとは限りません。その場合は相手の条件を踏まえつつ、従業員の雇用について交渉していく必要があります。

さらなる成長・拡大が見込める

自社の技術や努力だけでは、事業が思うように成長・拡大しないケースもあります。優良企業へ会社を売却することで、自社だけでは難しかった事業の成長・拡大が期待できるのは大きなメリットです。例としてあげられるのが、大手通信サービス会社のNTTドコモと、無添加食品の宅配サービス会社のらでぃっしゅぼーやの事例です。らでぃっしゅぼーやがNTTドコモに買収されたことで、優れたモバイル技術・通信技術を獲得。その技術を活かした情報発信を行なうことで、さらなる事業発展を遂げました。自社とは全く異なる業種の企業へ売却した結果、大きく成長できた事例だといえます。

廃業するよりもコストがかからない

廃業は心苦しい選択であるうえ、さまざまなコストがかかります。簡単にあげるだけでも、在庫処分費や設備処分費、賃貸店舗の原状回復費などが必要です。従業員への各種補償も必要となるでしょう。M&Aによる売却であればこれらのコストがかからず、会社へのダメージを抑えられます。

売却によって利益が得られる

M&Aによって会社を売却すると、現金の売却益を受け取れます。売却益は、買い手が売り手企業を高く評価すればするほど高額になるのが特徴です。売り手企業の価値は、会社の総資産や将来的なキャッシュフローなどを基準に算出されます。

売り手から見たM&Aのデメリット

慣れ親しんだルールやシステムを変えなければならない可能性がある

M&Aでは、売り手企業が買い手企業の業務システムや業務ルールに合わせるケースがあります。慣れ親しんだルールやシステムを変えることになりますので、従業員にとっては新しいルールやシステムに慣れなければならない場合があります。



今回は、買い手・売り手の両方の視点でM&Aのメリット・デメリットを紹介しました。M&Aは、買い手にとっては「低リスクによる事業拡大」「短期間での事業成長」「事業の弱点強化」、売り手にとっては「事業の承継」「従業員の雇用維持」「売却益を得る」が主な目的になります。しかし、そもそも双方にとってメリットが一致しなければ合意に至るのは難しく、M&A成功のカギをにぎるのは、相手企業の選定にかかっているといっても過言ではありません。買う側にとっても売る側にとっても、金額だけで判断せず、相手企業の中身をしっかりとみて、M&Aに臨むことが何よりも重要になります。

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